江東区エリア・マーケティング

江東区 エリア・マーケティング

あなたの持つ不動産は唯一無二のものですが、動くことのできない”不”動産だからこそ属する場所のエリア性を良く考えていきながら活用していく必要があります。 ここでは建築想像株式会社が土地活用、賃貸経営を考える上で大事にしているエリア・マーケティングの一端をお見せすることが出来ればと思っています。 江東区はどのような街なのでしょうか。見ていきましょう。

定性的に見る江東区

江東区は東京23区の東部、東京湾に面した水と緑に恵まれたエリアで、豊洲・有明などの最新の湾岸都市機能と、亀戸・深川などの伝統的な下町文化が見事に共存している地域です。東京ビッグサイト、豊洲市場、お台場海浜公園など、国際的な施設と観光スポットが集積し、2020年東京オリンピックでも多くの競技会場が設置された、今最も注目されるエリアの一つです。 住宅地としては最新のタワーマンション群から伝統的な住宅地まで多様な選択肢があり、都心へのアクセスと水辺の開放感を併せ持った魅力的な住環境を提供しており、賃貸投資においても新しいライフスタイルを求める層から安定志向の層まで、幅広い需要に対応できる将来性豊かなエリアです。

<江東区の特徴>

23区の東部、東京湾に面した水辺の都市です。面積40.16km²と比較的大きく、昼間人口は約56万人、夜間人口は約52万人とバランスが取れており、住宅都市と業務都市の機能を併せ持っています。湾岸エリアの急速な開発により、人口は継続的に増加傾向にあります。

<各エリアの特徴>

  • 豊洲・有明 最新のウォーターフロント都市で、豊洲市場、アクアシティお台場などがある国際的な商業・居住エリア。タワーマンション住民や国際的なライフスタイルを求める層に絶大な人気を誇ります。
  • 東雲・辰巳 湾岸エリアの中でも比較的静かな住宅地で、ファミリー向けマンションが多数供給されている。子育て世代や都心通勤者に支持される、バランスの良い住環境を提供しています。
  • 亀戸・大島 下町情緒を残す伝統的な住宅地で、亀戸天神社の藤まつりでも有名。庶民的で親しみやすい住環境を求める層や高齢者世帯に人気があります。
  • 門前仲町・深川 江戸時代からの歴史ある下町で、深川不動尊、富岡八幡宮などの名所がある。伝統文化を重視する層や、下町の人情を求める住民に支持されています。
  • 木場・東陽町 オフィス街としても発展しており、都心へのアクセスが良好な住宅・商業地。ビジネスパーソンや利便性を重視する単身者・カップルに人気です。

交通アクセス

JR京葉線、東京メトロ各線、都営地下鉄、ゆりかもめなどが充実し、都心部への良好なアクセスを提供しています。特に湾岸エリアは新交通システムにより独特の交通環境を形成しています。
  • JR京葉線 新木場駅・潮見駅 東京駅まで約13分 千葉・舞浜方面へ直通
  • 東京メトロ東西線 門前仲町・木場・東陽町駅 大手町・中野方面直通 都心部への主要路線
  • 東京メトロ半蔵門線 清澄白河・住吉駅 表参道・渋谷直通 埼玉方面にも延伸
  • 都営地下鉄大江戸線 門前仲町・清澄白河駅 六本木・新宿方面 環状運行で便利
  • ゆりかもめ 豊洲・有明・国際展示場駅 新橋直通 湾岸エリア専用交通
  • りんかい線 東雲・国際展示場駅 大崎・新宿方面 埼京線直通運転

住環境・生活利便性

教育環境

  • 東京海洋大学越中島キャンパス
  • 中村中学・高等学校、芝浦工業大学附属中学高等学校
  • かえつ有明中・高等学校
  • 区立小学校45校、区立中学校23校
  • 湾岸エリアに新設校・インターナショナルスクール

医療・福祉

  • 順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター
  • 昭和大学江東豊洲病院
  • 深川立川病院、城東病院
  • がん研有明病院(隣接エリア)
  • 湾岸エリアに最新医療施設

商業・文化施設

  • アクアシティお台場、パレットタウン
  • ららぽーと豊洲、アーバンドック ららぽーと豊洲
  • 東京ビッグサイト(東京国際展示場)
  • 江東区文化センター、東京都現代美術館
  • 豊洲市場、築地場外市場

自然環境

  • お台場海浜公園・台場公園(東京湾の海辺)
  • 有明の丘公園、シンボルプロムナード公園
  • 木場公園(都市緑化植物園併設)
  • 猿江恩賜公園、大島小松川公園

投資環境の評価

投資メリット

  • 湾岸エリアの継続的な開発・発展
  • タワーマンションの豊富な供給
  • 水辺立地の希少価値・開放感
  • 国際展示場・観光地の集積
  • 豊洲市場等の話題性
  • 多様な交通手段・アクセス
  • 人口増加トレンドの継続

投資上の注意点

  • 湾岸エリアの供給過多リスク
  • 液状化等の災害リスク
  • 交通手段の限定性(一部エリア)
  • 維持管理費の高さ(高層住宅)
  • 価格変動の大きさ
  • 長期的な街の成熟度不明

定量的に見る江東区

基本統計データ

52.5万人
人口(2023年)
40.16km²
面積
13,077人
人口密度/km²
26.8万世帯
世帯数
56万人
昼間人口

賃貸市場データ

平均家賃相場(2024年)

    • 1R・1K:7-16万円
    • 1DK・1LDK:10-22万円
    • 2DK・2LDK:14-35万円
    • 3LDK以上:18-50万円
※湾岸エリアは高額帯

主要入居者層

  • 都心勤務のビジネスパーソン:30%
  • 子育て世代ファミリー:25%
  • 外国人・国際的職種:15%
  • 高所得単身者・DINKS:20%
  • 地元住民・高齢者:10%

空室率・稼働率

  • 平均空室率:3-6%(エリア差あり)
  • 湾岸タワーマンションは高稼働
  • ファミリー向け需要安定
  • 短期滞在需要も一定量

開発・建築規制

用途地域

  • 第一種住居地域:30%
  • 第二種住居地域:25%
  • 商業地域:20%
  • 準工業地域:15%
  • 工業地域・工業専用地域:10%

建築規制の概要

  • 建ぺい率:60-80%(商業系高い)
  • 容積率:200-800%(湾岸超高層可)
  • 高度制限:羽田空港制限一部
  • 湾岸エリアは大規模開発中心
  • 環境・景観配慮の規制強化

まとめ

エリア・マーケティングの際に分析する項目を抜粋してご紹介しました。同じ区の中でもそれぞれの街の特色は異なります。 また一つのデータ項目を取っても複数の解釈が可能で、時に正反対の2つの方向性・可能性を示唆することもあります。 企画ありきのおざなりなデータ確認ではなく、どのように解釈するのが正解に近いのか仮設検証を繰り返しながらゼロ・ベースで企画を練り上げていくのが建築想像株式会社の想像プロセスです。 江東区の土地活用、賃貸経営にお悩みがあれば是非お気軽にご相談ください。